人間の生の営みは美しく尊い

5月4日、街の紅茶専門店で行われたコンサートに行ってきました。チェロ・バンドネオン・ピアノのトリオ演奏で、私は一番前の席になり奏者との距離 1.5メートル、トリオの三角形を正四角形にするほどの位置で素敵な旋律に溶けてきました。

距離が近かったため、曲中も奏者の息遣いやチェロの弦に弓が微かに触れる音、バンドネオンのボタンに指が当たる音、蛇腹の開閉音など、奏でられている音に付随して発せられる様々な音やリズムが混ざり合って聴こえ、とても贅沢な時空間を過ごしました。

このような人間の肉体から発せられる付随音が、演奏に体温のような温度をもたらし、観客に伝わっていく様に、妙に感動... 人間の生の営みの美しさ、尊さを体感しました。

もう1つ、何とも心地よかったのが、トリオ(奏者3名)の専門性の違いです。チェリストは普段クラシック、バンドネオニストはタンゴ、ピアニストはジャズ。異なる専門性を持つ3名がクラシック、タンゴ、自作曲、ジャズを奏で、それぞれに「っぽさ」が出ているのに、ひとまとまりになり一曲として空気を震わせる。

個々の専門性がプラスに働き、調和する。これって「チーム」や「協働」の理想形だな、と。

バンドネオンは実はアルゼンチンではなくドイツで生まれた楽器。蛇腹の開と閉で音が変わり、生き物のように動くので相当おもしろい

翌5日は、池永コーチが開店された、バーチャルcafe☕️「cafe珈琲とコーチング」へ(今後も開催されるそうで楽しみです。告知はたぶんTwitterかな?)。

こちらもやはり画面越しに伝わるコーヒーミルの音や動き、手仕事の動作音などを感じ、生の営みの温度を感じて、美しいなぁ... ... と幸せ気分に包まれました。

人と人は、一応(便宜上)外側の皮膚を境界線としていますが、皮膚→空気→何か色々(物体・物質)→空気→皮膚 と、間を完全に隔てているものって、実は、無いのでは?というのが、私の暇日空想の1つであります。笑顔や眠気や感情が伝播するのも、みんな、どこかでつながっているから。

美しい旋律のように "間"の空気を震わせることができたら、いいですね。

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