今朝、第28回セルフコーチング意見交換会が終わりまして、ふと川辺秀美さん編訳「空海人生の言葉(現代語訳)」の言葉を思い出したのでシェアします。
心について|八
有無に滞らざるを以ての故に、心に罣礙無く、所為の妙業、意に随って能く成ず。【訳】有るとか無いといった次元を超えることができると、心は自由に遊び、あらゆることが意のままになっていく。
心について|九
膚寸南北に心無けれども、風に遭うときは則ち飛ぶ。【訳】心がありのままの姿であれば、風にのってどこまでも、自由自在に飛んでいく。
同書の中でも好きな言葉です。特に「有無に滞らざるを以ての故に(有るとか無いとかいった次元を超えることができると)」のところ。今朝のお話で「利己と利他に明確な境界線があるか」といった話題が出た時に、思い出しました。
さて「心に罣礙なく」の罣礙を調べると「精神的な妨げとなって自らの行動を制限しうるもの」と出てきます。コーチング的にはブリーフシステムやセルフトークにも通じるでしょうか。由来は「罣」が魚を捕る網、「礙」が引っかかることだそうです。無罣礙とは、自身の思考を含めた情報空間中の様々な網の目をかいくぐり、決して囚われずに自由に泳ぎまわる、といった感じかな。
九の「風に遭うときは則ち飛ぶ」の風は、他力を表しているようにも思います。ゴールに対して無意識が起こしてくれる風。感じること、ありますね。
高野山... 私は最近あまり行けていませんが、機会がある方はぜひ。凛と澄んだ空気、歴史的建造物、奥の院の寛大さ、何より空海さんの気配を感じられる山の上の異空間。京都とならんで大好きな場所です。